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多汗症について

◉原発性腋窩多汗症とは、汗の量が多くなる原因となる 病気や障害がないのにもかかわらず、多量のわき汗に 悩まされる疾患です。

シャツに汗染みができるなど、日常生活に支障をきたすほど多量の腋窩(わき)の汗が、 明 ら か な 原 因 が な い ま ま 6 ヵ 月 以 上 み ら れ 、以 下 の 6 症 状 の う ち 2 項 目 以 上 あ て は ま る 場 合 を「 原 発 性 腋 窩 多 汗 症 」と 診 断 し て い ま す ※ 1 。

〈原発性腋窩多汗症の診断基準※1〉

  • 最初に症状がでるのが25歳以下であること
  • 左右両方で同じように発汗がみられること
  • 睡眠中は発汗が止まっていること
  • 1週間に1回以上多汗の症状がでること
  • 家族にも同じ疾患の患者さんがいること
  • わき汗によって日常生活に支障をきたすこと

診断の確定と治療法の選択のために、 多汗症の症状の程度を評価します。

✴︎以下の❶~❹の中からあてはまる症状を選ぶ方法で、自覚症状を基に重症度を評価 できます。❸~❹が重症とされています。

〈原発性腋窩多汗症の重症度評価(HDSS※1, ※2 )〉

重症度  自覚症状
 発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない
 発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある
 発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
 発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある

HDSS:hyperhidrosis disease severity scale

つまり緊張、自律神経の乱れといった精神的な要因や、気候・室温等温度に影響に関わらず、多量の汗が分泌される点が特徴です。ワキの汗が多いなと感じていても、本当に自分が多汗症なのかわからない方もいらっしゃると思います。簡単に言うと、『明らかな原因となる病気もないのに、ワキの汗が多い』という症状が当てはまる場合、原発性腋窩多汗症と言えます。

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✴︎主な治療法には、塗り薬、注射薬、手術などがあります。

原発性腋窩多汗症の主な治療法

❶外用薬:エクロックゲル、塩化アルミニウム製剤など

❷注射薬:汗 を 出 す 指 令 を 伝 え る 神 経 に 作 用 す る A 型 ボ ツ リ ヌ ス 毒 素 を 、わ き に 注 射 し ま す 。

❸手術:汗を出す指令を伝える神経を切断します。

❹神 経 ブ ロ ッ ク 、レ ー ザ ー 療 法 、内 服 療 法 、精 神( 心 理 )療 法 が 、上 記 の 治 療 と 一 緒 に用いられることがあります。

※1 藤本 智子ほか: 日本皮膚科学会雑誌. 2015; 125(7): 1379-1400. より改変 ©日本皮膚科学会 ※2 Strutton DR, et al.: J Am Acad Dermatol. 2004; 51(2): 241-248.

 

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                      ということで、

エクロックゲル(原発性腋窩多汗症治療薬)

今回科研製薬から新しくエクロックゲルが発売されました。今まで外用薬の塩化アルミニウム製剤(保険適応外)が主でしたが、今回保険適応となりました。エクロックゲルは日本初の保険適応の原発性腋窩多汗症用外用薬です。エクロックゲル5%は1日1回、わきに外用を続けるだけで、汗の量の改善が期待でき、なおかつ副作用も重大なものがない事から、多汗症でお悩みの方にとって、新たな選択になり得ると考え、当院での導入を決めました。

多汗症の原因となるわきの汗は、エクリン汗腺という種類の汗腺において、交感神経から出るアセチルコリンという物質が汗腺を刺激することで、多量の汗が分泌されます。
エクロックゲルはこのアセチルコリンによる刺激をブロックし、過剰に出る汗を抑えます。

1日1回毎日外用します。エクロックゲル1本が20gです。だいたい1本で14日間の外用量になります。
もっとも効果が発現できるのは外用後4時間です。効果を持続させるためには継続が必要です。データではエクロックゲルのみで使用された方の80%の方で汗が抑えられ、60%の方は日常生活に支障が無くなる程度まで改善したそうです。

当院でも採用後、使用されている患者様はリピートの要望が多い治療法となっています。原発性腋窩多汗症は悩んでいる方は多いのに受診率は非常に低く10%未満ともいわれており、皆さんが思っている以上に本当は受診のハードルを下げてもいい疾患です。思春期のお子様や夏場半袖や汗が多いことが気になる患者様は、保護者の方でもご相談いただければと思います。なかなか症状があっても治療法があることを知らず、制汗スプレーなどで対応されていた方など、ぜひ気軽にご相談ください。

(使用上の注意)緑内障や前立腺肥大症の方、わきに傷や湿疹・皮膚炎などがある方、妊娠中や授乳中の方は、 あ ら か じ め 医 師・薬 剤 師 に 伝 え てく だ さ い 。以 下 の よ う な 症 状 が あ ら わ れ た ら 、使 用 を や め て 、す ぐ に 医 師 の 診 察 を 受 け て く だ さ い 。皮膚炎や紅斑、かゆみ、湿疹、あせも、口の渇き、光をまぶしく感じる など

✴︎12歳未満の小児等を対象とした国内臨床試験は実施していないため、安全性は確立していません。当院では12歳未満の方には処方しておりません。

 

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