多汗症治療
みなさまこんばんは。Dr.Yです。
今日は多汗症についてお話です。みなさん、脇汗はご存知ですよね。そうです。最近気温が高くなり、汗をかく季節になってきました。もちろん人間は体が暑くなったり気温が高くなると汗をかき自分の体温を調節します。汗は”汗腺”という汗の腺から出てくるのですが、多汗症ではその汗の量がとても多くなります。つまり運動していなくてもTシャツの脇部分が湿って濡れたり、手汗をかいてプリントが手にくっつくようになったりというような感じです。
汗を掻く症状の原因として局所の汗でも他の疾患や原因により症状として汗が多く出る場合と、原因不明の場合があり、後者を”原発性局所多汗症”と言います。
原発性局所多汗症には診断基準があり、
- 初発年齢は25歳以下
- 左右対称性に多く汗をかく
- 睡眠中はひどい発汗は止まっている
- 週1回以上多汗のエピソードがある
- 家族にも同じ症状がみられる人がいる
- それらによって日常生活に支障をきたしている
この中にいくつか当てはまる項目があれば当院にご相談ください。治療には塩化アルミニウム外用、ボツリヌストキシン注射、神経遮断術、イオンフォトレーシスなどがありますが、2020年保険適応になったエクロックゲル®︎をご存知でしょうか?これは初めて保険適応になった外用剤でほとんど副作用がなく、手軽に自宅で治療を行うことができます。使用方法は、1日1回、両腋窩へエクロックゲルを塗布することで、効果が実感されるまで2週間ほどといわれています。試験では単剤で被験者の80%が「発汗が抑えられた」、60%が「日常生活に支障がなくなる程度まで改善した」と回答しています。
当院でもこれで治療を行い改善している方が多いです。また、今年6月から新しく2番目の保険適応外用のラピフォートワイプ®︎が発売されます。これはシート状になっており、一般的な汗拭きシートのような感じで使用するタイプです。
どちらにしても多汗症はなかなか治療が難しい疾患ですが、気軽に使用できる外用剤の出現で脇汗にpKマリの方には朗報になると思います。
汗をかく季節になってきました。みなさま自分もそうかしら?と思われる方は一度診察に来てください。
なお、プラスα情報として、当院でも医療用レーザー脱毛を始めました。多汗症ではありませんが脇汗の匂いがきになる方は脱毛により症状の緩和が期待できます。医療用レーザー脱毛と一般的なエステ脱毛の違いは後日!
ただ、確実に効果を求め、脱毛後のトラブル含めて皮膚科専門医がフォローを行える皮膚科での医療レーザー脱毛に興味がある方はぜひ診察にどうぞ。
ちなみにゴン太さんは1回でかなり強く副反応が出ましたが1回でかなりの脱毛効果がありました。もちろん個人個人差はありますが、日常のヒゲを剃る時間の大幅短縮や脱毛すると皮膚がツルツルになると同時にレーザーによる効果で肌がリジュビネーション効果によりハリが出てキメが整うという嬉しい効果も得られます。(ミニ情報)
本日はここまで。また続きは後日^ - ^